インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングを活用するコツと事例をご紹介

活用するメリットについて

インフルエンサーマーケティングは、宣伝活動に多くのメリットをもたらします。まずは想定されるメリットを確認して、自社のマーケティングに適用できるかどうか考えてみましょう。

メリット1:ターゲティングや分析のしやすさ

インフルエンサーマーケティングには、ターゲティングや分析がしやすいというメリットがあります。

自社商品・サービスを使ってもらうインフルエンサーのフォロワーがターゲットになるため、ある程度絞ったマーケティングができ、その分費用対効果が高くなります。

また、SNSではリーチ数やエンゲージメント数を確認できるので効果測定がしやすく、施策ごとあるいはインフルエンサーごとに比較し分析することで、良かった点・悪かった点を把握しやすいこともメリットと言えるでしょう。

PDCAサイクルを回しながら商品・サービスの改善を行っていく場合も、ターゲティングや分析のしやすさというメリットが活かせるはずです。

メリット2:拡散によるサービスの認知度アップが期待できる

インフルエンサーマーケティングによって商品やサービスを宣伝することは、その知名度を一気に高めることにつながります。

なぜなら、フォロワーによって情報が拡散されるので、普段広告を意識的に避けている人にもリーチし、訴求できるからです。

インフルエンサーに対して好意的なフォロワーは、紹介された商品やサービスを買ってくれたり、情報を積極的に拡散してくれたりする可能性が高いです。

このように効率良く商品・サービスを広めていくことができるので、SNSでの広告を計画しているなら、インフルエンサーマーケティングは有力候補の一つになるでしょう。

 

 

インフルエンサーマーケティングを活用するコツ

インフルエンサーマーケティングの活用においては、いくつかのコツを把握しておくことをおすすめします。
特に重要な以下の3点はしっかりおさえて、インフルエンサーマーケティングを最大限に活用できるよう準備しておきましょう。

コツその1:目標を明確にしておく

インフルエンサーに依頼する前に目標を明確にしておくことは、インフルエンサーマーケティングの基本的なコツです。

「~以上のリーチ数を獲得する」「~以上のエンゲージメントを達成する」といった目標を立て、それを実現するための具体的な計画を立てましょう。なお、さまざまなケースに対応できるように、大目標と複数の中目標・小目標を設定して計画を立てるのもポイントです。

計画性のないインフルエンサーマーケティングでは、望む結果から大きく逸れてしまう可能性が高く、適切な費用対効果も得られないでしょう。適宜方向修正ができるように、インフルエンサーマーケティングを行う際はまず目標を明確にして、それに沿った計画を立てるようにしましょう。

コツその2:最適なインフルエンサーをキャスティングする

インフルエンサーマーケティングを行う際は、自社の商品やサービスに最適なインフルエンサーを起用することが重要です。単に知名度の高い有名人をキャスティングするだけでは、その人のフォロワーに魅力が伝わらず、結果的に満足のいく成果を得られません。

フォロワー数が100万人を超えるようなトップインフルエンサーに依頼するほうが、一見影響力が高いように感じますが、商品・サービスのジャンルや特徴とマッチしていれば、フォロワー数が1万人程のマイクロインフルエンサーでも十分な効果を期待できます。

エンゲージメント率が高くなれば、継続的に商品・サービスを購入してくれる顧客を獲得しやすくなるので、長期的な業績向上を期待できます。最適なキャスティングができるように、知名度だけでなく自社の商品・サービスにマッチするインフルエンサーをピックアップするところから始めましょう。

コツその3:投稿の頻度などインフルエンサーとのルールを明確にしておく

インフルエンサーマーケティングを行う際は、投稿頻度など活動における重要なルールを明確にしておきましょう。完全にインフルエンサー任せにすると、目標に合わせた運用やターゲット層へのアピール方法にズレが生じる可能性があります。トラブルを防ぐためにも、契約段階でインフルエンサーとしっかり話し合い、ルールを定めておくようにしましょう。

たとえば、ハッシュタグの付け方や更新のタイミング、使って欲しい言葉などはあらかじめ決めておいたほうが良いでしょう。ステルスマーケティングを疑われないようにするために、ルールを共有しておくことも、インフルエンサーマーケティングでは非常に重要です。

ルールを決める際は一方的に押し付けるのではなく、インフルエンサー側の意見も参考にするようにしましょう。なぜなら、インフルエンサーのほうがSNSでの活動に慣れているため、より有益な方法を提案してくれることもあるからです。

適切なコミュニケーションを取ることとルールを明確にしておくことは、インフルエンサーマーケティングのコツと言えます。

 

 

インフルエンサーマーケティングはすでに多くの事業で活用されていて、さまざまな成果を上げています。以下の活用事例を参考にして、自社がインフルエンサーマーケティングを実施した場合のシミュレーションをしてみましょう。

事例その1:モデルを起用して映画のプロモーションに成功

原宿の竹下通りにあるイベントスペース「JOL原宿」は、有名読者モデルをインフルエンサーとして起用し、映画のプロモーションを成功させました。主にツイッターを使って宣伝活動が行われ、オリジナルのハッシュタグを用いることで、SNS上で情報が広範囲に拡散されたのです。

ハッシュタグによってユーザーが気軽に参加できる仕組みにして、一気に情報が拡散されたことが、映画のプロモーションが成功した理由でしょう。ユーザーが情報をツイッターで拡散しやすいように、イベントスペースの入り口に映画の出演者の等身大パネルを撮影した写真スペースを設けたことも、結果に大きく影響したと考えられます。

これによって、結果的に約25万人に映画をアピールすることができました。

事例その2:デリスタグラマーを活用して商品PRに成功

「バリラジャパン」はインスタグラムで有名なデリスタグラマーをインフルエンサーとして起用し、商品のアピールと知名度アップに成功しました。商品が写った写真によって、ターゲットに対して視覚的なインパクトを与えることができたことが成功の要因と考えられます。

後に店舗やネットで同じものを見つけてもらうためには、写真の投稿に長けたインフルエンサーの起用が有効です。「インフルエンサーと同じものを作りたい」「少しでもインフルエンサーに近づきたい」といったユーザー心理を利用することも、インフルエンサーマーケティングのポイントです。

実際に商品を使っていることを投稿してもらったこのデリスタグラマーの事例は、インフルエンサーマーケティングにおける「基本の型」と言えます。

事例その3:人気ユーチューバーを活用したイベント告知で応募が増加

おもちゃの販売店「トイザらス」は、有名ユーチューバーをインフルエンサーとして起用し、イベントの応募者を想定の2倍まで増やしました。ターゲットである子どもにとって人気ユーチューバーは絶対的な存在で、その影響力は絶大であると考えられます。ターゲットとインフルエンサーの関係性を利用した事例であり、さまざまな事業で応用できるでしょう。

「どうしたら面白いイベントになるか」という観点でも、エンタメ要素のあるユーチューバーの起用はプラスに働いたと考えられます。ターゲットと目的に合ったインフルエンサーのキャスティングが成功した事例であり、どんな人に依頼すべきか迷った際に参考になるでしょう。

活用のコツや活用事例をもとに自社サービスの特徴を考えながら検討しよう

自社の商品・サービスについて、どのインフルエンサーを起用するかがインフルエンサーマーケティングの成功のカギです。活用事例をもとに、自社の商品・サービスの特徴を考慮した上で選定するようにしましょう。

インフルエンサーマーケティングで見込める効果は?実施例を交えて解説

インフルエンサーマーケティングは従来のマーケティングに比べて、費用対効果が高くなる傾向があります。

より効果的に実施するコツや各SNSの特徴を理解したうえで、自社のインフルエンサーマーケティングに必要な要素を把握しておきましょう。

インフルエンサーマーケティングの効果について

インフルエンサーマーケティングをはじめとする、SNSを用いた広告手段には独自のメリットが多くあり、自社商品やサービスとマッチすれば高い効果が見込めます。

特にインフルエンサーを介してSNSユーザーに直接アピールできることは大きなメリットで、他のマーケティング方法と比べて高い効果を期待できる理由でもあります。

「SNSで注目されることで売上を上げたい」「自社ブランドの確立や知名度アップにSNSを使いたい」という場合は、SNSで影響力を持つインフルエンサーを起用することは有効でしょう。

現在SNSを日常的に使っているユーザーは非常に多く、日本では2018年末時点で7,486万人、インターネットユーザー全体に占める割合は74.7%に上ります。

これまでは10~20代がメインでしたが、現在は40~50代のユーザーも増えています。SNSは、時にテレビ以上の影響力を持つことがあるため、今後事業者はSNSでの宣伝方法を確立すべきと言えるでしょう。

 

近年ではWEB広告を嫌って自ら広告を非表示にするユーザーも増えていますが、一方で興味のあるインフルエンサーが使っている商品やサービスに対しての信頼度は高くなっています。

フォローやシェアといったSNS特有の仕組みによって、ユーザーはインフルエンサーに共感します。その結果、自然なかたちで商品やサービスを宣伝できるのです。

共感はSNSで購買意欲を刺激する要因の一つなので、インフルエンサーマーケティングは実際の購買につながる可能性が高い手法と言えるでしょう。SNSで影響力を持つインフルエンサーを介したマーケティングは、今後も高い宣伝効果を事業者にもたらすでしょう。

 

 

インフルエンサーマーケティングをより効果的に行うコツは?

高い効果を期待できるインフルエンサーマーケティングですが、効果をより高めるためには、いくつかのコツがあります。目的に合った効果を得られるように、以下の3点を中心にインフルエンサーマーケティングのコツを見ていきましょう。

コツその1:自社に合ったインフルエンサーを選ぶ

宣伝したい自社商品やサービスにぴったり合うインフルエンサーを探すことが、インフルエンサーマーケティングの効果を高めるコツです。
単にフォロワー数の多いトップインフルエンサーを選ぶのではなく、商品の特徴やターゲット層を考慮して、最も効果があると考えられるインフルエンサーを起用するようにしましょう。

たとえば、「マイクロインフルエンサー」のようにフォロワー数がトップクラスでなくても、特定の分野で強い影響力を持つインフルエンサーは要チェックです。自社商品やサービスをアピールしたいターゲット層と、マイクロインフルエンサーのフォロワー層がマッチしている場合は、大きな効果が見込めます。

フォロワー数が100万人以上のトップインフルエンサーともなれば、ギャランティーも高いため予算が合わないかもしれません。マイクロインフルエンサーは比較的低コストで起用できるので、インフルエンサーマーケティングの実施のハードルが低くなります。費用と期待効果のバランスも考えて、自社に合うインフルエンサーを探すことが、効果を高めるコツと言えるでしょう。

コツその2:インフルエンサーとの定期的なコミュニケーション

起用したインフルエンサーと定期的に話し合いの場を設けて、積極的にコミュニケーションを取っていくことも、インフルエンサーマーケティングの効果を高めるコツです。一方的に指示を出したり、インフルエンサーの意見を聞き流したりすることは、施策の効果が薄くなることにつながるので注意が必要です。

インフルエンサーは自分のフォロワーの特徴をよく理解しているため、企業側が提案した内容よりも効果の高いPR方法を編み出してくれることも珍しくありません。インフルエンサーと積極的に意見交換することで、当初の予定よりも優れたPRになることもあるでしょう。

より高い効果を求めるためにも、インフルエンサーとは密にコミュニケーションを取ることをおすすめします。

コツその3:不自然なPRにならないように気を付ける

インフルエンサーマーケティングで不自然なPRを行ってしまうと、フォロワーに「ステルスマーケティング(ステマ)」を疑われ、炎上などにつながる可能性があります。フォロワーには事前にPR目的であることを伝えておくことが重要です。

過去に、広告であることを隠してPRを行った企業や有名人がステマを指摘され、問題に発展したケースがありました。そういったリスクを回避するためにも、ハッシュタグなどで広告であることを明示し、ユーザーに対して誠実な態度を取ることは大切です。

インフルエンサーとの間でステマを回避する意識が共有できていないと、SNSでの表記を間違えたり、PRであることを隠したりするおそれがあります。

海外の事例ですが、インスタグラムで商品を紹介する際、誤って企業からの指示メールを投稿してしまったり、広告であることを示すハッシュタグを付け忘れたりしたために、ユーザーからの信頼を失ってしまった企業がありました。

このようなミスを防ぐためにも、インフルエンサーとのコミュニケーションはきちんと行い、企業イメージを損なわないように注意しましょう。

 

 

【SNS別】期待できる効果

現在日本で多くのユーザーを獲得しているSNSと言えば、「Twitter」「Instagram」「Facebook」の3強でしょう。

これらのSNSにはそれぞれ独自の特徴があるため、インフルエンサーマーケティングで期待できる効果も異なります。自社が望む効果を得られるよう、SNS別で期待できる効果を確認しておきましょう。

Twitter

最大140文字でメッセージを伝えるという気軽さが魅力のTwitterは、利用者同士のフォロー機能による情報の拡散性に優れたSNSです。関連するつぶやきを簡単に検索できる「ハッシュタグ」や、情報をフォロワーと共有する「RT(リツイート)」などの機能があり、バズれば短時間で多くの人に情報を拡散できるのが特徴です。

RTによって思わぬところから拡散される可能性もあり、インフルエンサーの発言力と相まって爆発力を期待できるのがTwitterです。

情報が伝わるスピードが早いので、インターネット上に自社商品やサービスの「今」をアピールするができ、新鮮な反応を得られます。そのため、期間限定のキャンペーンなどを告知する媒体としても適しています。キャンペーンページのURLをツイートに貼っておけば、目にしたユーザーがそのまま流入することができるので即効性も期待できます。

幅広い年齢層がTwitterを利用していますが、メインは10~20代なので、若年層をターゲットにした商品・サービスを訴求する場合は特におすすめです。

Instagram

写真の投稿がメインのInstagramでは、視覚に訴えることができるので、商品の見た目をフォロワーに記憶してもらいやすい媒体と言えます。「ハッシュタグ」を使って関連する投稿を検索できるため、投稿同士のつながりを活用して自社製品をアピールすることができます。

写真が主体のSNSなので、言葉がわからなくてもビジュアルである程度意図を伝えられるのも特徴です。海外ユーザーをターゲットにすることもできるので、今後グローバル市場への進出を考えている場合もInstagramはおすすめです。

ユーザーは10~30代の女性が多く、女性を対象に活動しているインフルエンサーが多いです。自社商品・サービスのターゲットが10~30代の女性なら、Instagramの特性を活かすことができるでしょう。

Facebook

世界中にユーザーを持つ「Facebook」は、年齢・性別・居住地のほか、個人の趣味・嗜好に関するデータも豊富に持っているため、インフルエンサーマーケティングにおいてもターゲットを設定しやすいSNSです。

ユーザー同士が相互に了承して、友達になってはじめてつながりが生まれるため、拡散力は劣りますが、その分ユーザー同士のつながりが強いSNSと言えます。

一方でユーザーの性別や年齢などがはっきりとしているため、自社商品やサービスのターゲットに向けてピンポイントでアピールすることができます。

ユーザーは30~40代が中心なので、Facebook上でインフルエンサーマーケティングを行う際は、その層に合う商品やサービスを訴求すると高い効果を期待できます。

 

 

効果的なインフルエンサーマーケティングの事例

事例を見ることで、効果的なインフルエンサーマーケティングのパターンが見えてきます。これからインフルエンサーマーケティングを実施する場合は、以下の事例から自社の施策に応用できるポイントがないかチェックしてみましょう。

事例その1:サービスにマッチしたインフルエンサーを起用した事例

とあるファッションメーカーは、自社商品のPRにおいてインスタグラムで多くのフォロワーを持つインフルエンサーを起用し、多くの「いいね!」を獲得することに成功しました。自社商品にマッチしたインフルエンサーを起用したことが、成功の要因と考えられます。

インフルエンサーを起用する際はできる限りリサーチをして、自社商品・サービスにぴったり合う人物の選定をするようにしましょう。

事例その2:人気ユーチューバーを起用してサービスの認知度が上がった事例

人気ユーチューバーに掃除機を紹介してもらった事例では、商品の情報がビジュアルとともにわかりやすく伝えられたことから、消費者から信頼を得ることができました。
掃除機のように使用感が重視される商品の場合、動画で使っている様子を確認できれば、購入につながりやすくなります。商品の特性やターゲットとSNS・インフルエンサーの選択が合っていれば、より高い効果を得られるでしょう。

事例その3:SNS上でキャンペーンを実施して成功した事例

某菓子メーカーのインフルエンサーマーケティングでは、商品のリニューアルをアピールするために、ハッシュタグを使ったユーザー参加型の施策を行いました。TwitterやInstagramに、商品やそのイメージキャラクターとユーザーが一緒に写った写真をハッシュタグ付きで投稿するという企画です。

ユーザーが能動的に商品に触れる機会が作られたため、知名度の拡大につながりました。ターゲット層にインフルエンサーとして参加してもらうことができるのもインフルエンサーマーケティングのメリットと言えるでしょう。

費用対効果やコツを把握してマーケティングに役立てよう

インフルエンサーマーケティングの効果を実感するためには、自社に合ったSNSとインフルエンサーを選定する必要があります。そのためには、効果を高めるためのコツや各SNSの特徴を理解しなければなりません。今回ご紹介した内容を踏まえて、効果的なインフルエンサーマーケティングを実施していきましょう。

インフルエンサーマーケティングの費用と費用対効果を測る判断基準

マーケティングを行う際に気になるのが費用です。それは、インフルエンサーマーケティングでも同じでしょう。

インフルエンサーマーケティングの費用は、依頼するインフルエンサーや企業によって異なります。費用対効果を測るための判断基準として、一般的な費用体系や相場を知っておきましょう。

ここではインフルエンサーマーケティングを検討している方に向けて費用相場や検討する際のポイントについてご紹介していきます。

 

 

インフルエンサーマーケティングの費用体系について

まずは、インフルエンサーマーケティングの一般的な費用体系を見ていきましょう。

基本は「フォロワー数×設定した単価」

インフルエンサーの費用は、「影響力を左右するフォロワー数×1フォロワーあたりの設定単価」で算出されるケースがほとんどです。

また、インフルエンサーはフォロワー数によって、以下のように分類されることを把握しおきましょう。

・トップフルエンサー(10万人~100万人)
・マイクロインフルエンサー(1万人~10万人)
・ナノインフルエンサー(1,000人~1万人)

 

フォロワー数が多いトップインフルエンサーに依頼したからといって、適切なマーケティング効果が得られるとは限りません。ですが、フォロワー数が多ければ多いほど拡散力が期待できることは確かです。

そのため、インフルエンサーを起用する際は、基本的にはトップインフルエンサー>マイクロインフルエンサー>ナノインフルエンサーの順で

インフルエンサーの単価の相場

次に、インフルエンサーに依頼する際の単価の相場を見てみましょう。

通常のインフルエンサーは1フォロワーあたり2~3円

一般的に、インフルエンサーと契約する際は1フォロワーあたり2~3円ほどの費用がかかります。ただし、フォロワー数や投稿内容などによって価格が変動することもあります。

インフルエンサーマーケティングを行う会社の資料によると、フォロワー数が1万人未満かそれ以上かで、単価が大きく変わるといいます。

このように、単価は契約時の状況で変化するものなので、費用については契約の際に都度確認するようにしましょう。

人気インフルエンサーは1フォロワーあたり4~6円

フォロワー数が数十万人もいるような人気のインフルエンサーは、影響力があるため、一般的なインフルエンサーより高く、1フォロワーあたり4~6円が相場です。

前述のとおり、フォロワー数の多いインフルエンサーに依頼したからといって、期待どおりのマーケティング効果を得られるとは限りません。

インフルエンサーマーケティングを実施する際は、「自社のターゲットユーザーと同じフォロワーを持ち、投稿内容なども自社が宣伝したい商品やサービスとマッチしている」インフルエンサーを選んで契約するようにしましょう。

 

 

効果測定方法

効果測定方法は、SNSによって異なります。効果測定ができないとインフルエンサーマーケティングを適切に運用できないので、この機会に指標と測定方法を覚えておきましょう。

Instagramでの効果測定

「Instagram」アプリには、専用のインサイト機能があります。Instagramアカウントをビジネスプロフィールにすると、アプリでアカウントに関する分析データを閲覧できます。

Instagramのインサイト機能では、以下のような指標を確認できます。

・インプレッション数(投稿の表示された回数)
・リーチ数(投稿が閲覧された回数)
・エンゲージメント数(いいね!などユーザーが投稿に対してアクションを取った回数)

企業の認知度を拡大する目的でインフルエンサーマーケティングを行う際は、インプレッション数やリーチ数をよく確認しましょう。商品やサービスのコンバージョンにつなげたい場合は、投稿に関心を持ち、ユーザーがアクションを行った回数を示すエンゲージメント数が重要です。

Twitterでの効果測定

Twitterでは「Twitterアナリティクス」が提供されており、パソコンやスマホで分析データを閲覧できます。
Twitterアナリティクスの効果測定では、以下の項目を指標として確認しましょう。

・トップツイート
・インプレッション数
・エンゲージメント数

トップツイートを確認すれば、投稿に効果があったかどうかを確認できます。またインプレッション数に対してどれだけエンゲージメント数があったかを見ることで、投稿のパフォーマンスを把握できます。

Facebookでの効果測定

Facebookには、「Facebookインサイト」があります。さまざまな分析機能を利用できるため、人気のある分析ツールです。
Facebookインサイトでは、以下の指標を確認しましょう。

・いいね!の変動
・リーチ数
・ページでのアクション

いいね!の変動は日時で絞って確認できるので、インフルエンサーマーケティングを行う際、リーチ数はどのSNSでも重要な指標といえます。

ページでのアクションでは、投稿内URLや画像などのクリック数を確認できます。インフルエンサーマーケティングで設定した目標に対して、どのくらい指定のアクションが行われたかをチェックしましょう。

 

 

他の広告と比較して導入可否を検討

インフルエンサーマーケティングは、他の広告と比較して導入を検討する必要があります。

ここでは、飲食店がインフルエンサーマーケティングを検討しているとして、グルメポータルサイトへの広告掲載費用と比較するケースを想定してみます。

インフルエンサーマーケティングとグルメポータルサイトへの広告費が、どちらも月10万円だとします。グルメポータルサイトの指標を閲覧数とすると、インフルエンサーマーケティングではインプレッション数がそれに当たるので、10万円を閲覧数とインプレッション数でそれぞれ割ります。

一般的にインフルエンサーのインプレッション数はグルメポータルサイトのインプレッション数を大きく上回るので、投稿のインプレッション数を月20万PV、グルメポータルサイトの閲覧数を5万PVとします。

すると費用は以下のようになり、インフルエンサーマーケティングのほうが費用対効果は高いことがわかります。

 

・インフルエンサーマーケティング・・・10万円÷20万PV=0.5円/PV
・グルメポータルサイトへの広告掲載・・・10万円÷5万PV=2円/PV

 

グルメポータルサイト以外にも、Web広告の出稿先はたくさんあります。それらとインフルエンサーマーケティングを上記のように比較すれば、どの方法が自社にとってベストなのかがわかるでしょう。

 KPIを設定し、アプローチ費用などを比較して導入を検討しましょう

今回は、インフルエンサーマーケティングの費用相場や効果測定のための指標、他のマーケティング手法との比較検討方法などをご紹介しました。

インフルエンサーマーケティングでは、取り扱う商材やインフルエンサーの影響力、世間の流行などによってマーケティング効果が変動します。

インフルエンサーマーケティングを検討する際は、1ユーザーあたりのアプローチ費用を算出し、他に検討している広告と比較して導入可否を判断しましょう。

KPIの具体的な定め方について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

【SNS別】あやふやになりがちな、インフルエンサーマーケティングの正しいKPI設定方法

現代ではさまざまなデジタルマーケティング手法が取れるようになりました。そして現在成長が著しい人気マーケティング手法が、「インフルエンサーマーケティング」です。インフルエンサーマーケティングではSNS上で影響力のある「インフルエンサー」を活用して、ブランディングや販促用の投稿を行います。上手くいけば拡散で情報が広がることもあり、多大な効果を見込めます。

しかし、事前にKPIをしっかり決定しておかないと最終的な成果 (費用対効果) を得るためのPDCAの回し方が分かりません。

インフルエンサーマーケティングにおいても、効果的に運用するためには、「KPI(Key Performance Indicator)」の設定が重要になります。

今回はインフルエンサーマーケティングにおけるKPI設定の考え方や、その設定方法などをわかりやすくご紹介していきます。

インフルエンサーマーケティングを成功させるためにも、KPIの設定を忘れずに!

新しいマーケティング手法導入の際にありがちな失敗例として、「とりあえず話題になっているから手法として取り入れてみよう」というものがあります。マーケティングというのは事前に戦略を練った上で計画を実行するのが基本的なスタイルのため、何となく、とりあえず、という気持ちで新しい手法を取り入れても成功するはずがありません。

当然これはインフルエンサーマーケティングも同じです。
インフルエンサーマーケティングが流行っているからと言って、目標を明確にせずにインフルエンサーと契約してしまうと、自社商品やサービスのターゲットユーザーとインフルエンサーのフォロワーがずれている場合もあるため危険です。

また、インフルエンサーマーケティング運用時も、目標を測る指標がないとマーケティングの成功や失敗原因を把握して改善につなげることが難しくなります。実施する際は、まず自社が達成したい最終目標である「KGI(Key Performance Indicator)」と、それに付随するKPIを設定しましょう。

KGIとKPIを正しく設定するとSNSやインフルエンサーの選定もスムーズになり、インフルエンサーマーケティングの効果測定も簡単になります。

インフルエンサーマーケティングにおけるKPI設定の考え方

KPIを設定するには、まずKGIを設定する必要があります。
KGIとは、自社が最終的にインフルエンサーマーケティングにより達成したい目標を、具体的に数値化したものになります。

例えば「20代男性を中心にブランディングを行って、自社認知度を前年度から20%向上させる」、「自社商品の売上を前年度比から30%向上させる」などがKGIにあたります。まずは企業ブランディングや新規ユーザー獲得など大まかな目標を決めたのち、具体的に数値化してKGIに落とし込んでいきましょう。

そして次はKGI実現のために達成すべきプロセスを、KPIとして設定していきます。
KGIに対してKPIは複数設定するのが基本です。ただし、設定しすぎると逆に効果測定が難しくなるので、インフルエンサーマーケティングを開始して間もない場合は、KPIを数個ほどに絞っておくと効果測定がしやすくなります。

インフルエンサーマーケティングの課題は、効果測定が難しいことです。
既存のマーケティング手法の効果測定方法をそのまま活用するわけにはいきませんし、インフルエンサーが使っているSNSごとに設定すべき指標が変わってきます。KPIを設定するには各SNSの特徴を把握した上で、それぞれのサービスに適した設定方法を理解しておく必要があります。

SNS別!インフルエンサーマーケティングのKPI設定方法

ここからは、インフルエンサーマーケティングにおける各SNSのKPI設定方法をご紹介していきます。

Instagram

SNSとして成長率の高い「Instagram」。写真や動画など、リッチなコンテンツでコミュニケーションするのが特徴です。Instagramには弱点が主に2つあります。

1つ目は投稿にURLを貼っても、リンクが追加されない点。
Instagramの仕様で、プロフィール欄以外にURLを貼ってもリンク機能が働きません。そのため、インフルエンサーの投稿に自社商品やサービスのURLリンクを貼りたくても貼れないのが弱点と言えます(ただし「インスタグラム広告」として出稿すれば、URLリンクを投稿内に貼りつけられます)。

2つ目は、Instagramの基本機能に拡散機能が存在しない点。
Instagramの投稿をユーザーが拡散するには別途「リポスト・リグラムツール」アプリを導入する必要があり、手間がかかります。

そのため、Instagramでなるべく多くのユーザーにインフルエンサーの投稿を見てもらいたいときは、「ハッシュタグ」を使う必要があります。ハッシュタグは、ユーザーが自分の興味のある投稿を検索するときに使うため、キーワード選定をしっかりすればターゲットユーザーにインフルエンサーの投稿を見てもらいやすくなります。

以上の状況を踏まえて、InstagramのKPIはこのように設定しましょう。

・プロフィールURLクリック数・・・自社関連URLがどれだけクリックされたか確認
・インプレッション数・・・投稿が閲覧された数
・エンゲージメント数・・・いいね!などユーザーが投稿に興味を持ってアクションした数
・検索エンジン検索数・・・投稿に関するキーワード検索数が、投稿後に増加しているか
・フォロワー数・・・自社アカウントのフォロワー数がどれだけ増加したか確認

インフルエンサーマーケティングでURLクリック数を計測したい場合は、インフルエンサーのプロフィール欄に自社アカウントのURLなどを貼ってもらい、ユーザーをどれだけ誘導できたか測ります。また投稿の質を計測するために、インプレッション数だけでなく「いいね!」などのエンゲージメント数もしっかり確認しておきましょう。

以下の場合は、エンゲージメント数が多い方の投稿が高い効果がある可能性が高いです。

・配信数は多いが、エンゲージメント数が少ない
・配信数はそこそこだが、エンゲージメント数が多い

その他検索エンジン検索数は、インフルエンサーの投稿がどれだけ検索エンジンに影響を与えたか計測するのに、フォロワー数は結果インフルエンサー投稿によりどれだけ自社アカウントのフォロワー数が増加したか調べるのに重要です。

Twitter

拡散力の高さではSNS随一の「Twitter」。いわゆる「バズる」現象が起こりやすいのがTwitterの特徴で、上手くいけば低コストで広範囲のユーザーに自社ブランディングや、商品やサービスの販促を行うことができます。

Twitterでは投稿にリンクURLを貼れるので、クリック率の測定が簡単です。しかし、テキストだけで手軽に投稿できるだけあって競合企業も多く、投稿スパンもかなり短いため、中途半端な投稿は誰にも見られずあっという間に埋もれてしまいます。

Twitterでは、次のようにKPIを設定しましょう。

・インプレッション数
・クリック数・・・投稿内リンクURLクリック数
・エンゲージメント数

Twitterではテキストだけの投稿ができますが、そういった投稿は地味でユーザーが見てくれない可能性も高くなります。TwitterでもInstagramと同じように、写真や動画などのリッチコンテンツをテキストと一緒に投稿すると注目度が上がります。インプレッション数を上げるためにはインフルエンサーの力も借りて、写真や動画を組み合わせた質の高い投稿を心がけましょう。

また、クリック数を計測できるのは嬉しい点です。ぜひクリック数も計測して、インフルエンサーの投稿により、どれだけ自社商品やサービスのページに誘導ができたか確認しましょう。エンゲージメントはどのSNSを使うにしても重要な指標です。Twitterの場合「いいね!」やリツイート、コメント数などで投稿に対する有効なアクションを確認しましょう。

Facebook

SNSでは古株の「Facebook」。個人情報を事前に設定して利用するため、信頼性の高い投稿が好まれる特徴があります。信頼性の高い投稿は「エッジランク」というFacebook独自の指標で計測され、以下の3つをもとに決定されます。

・投稿にテキストだけでなく、写真や動画などが含まれているか
・投稿に対する反応が多いか
・投稿日時は新しいか

Facebookを利用する際はエッジランクを意識しながら、信頼性の高い投稿を行う必要があります。そんなFacebookでのKPIの設定方法は次の通りです。

・リーチ数・・・インプレッション数と同じ
・投稿や自社アカウントのいいね!数
・エンゲージメント数
・投稿内URLクリック数

Facebookでは、インプレッションのことをリーチと呼びます。基本的な確認方法は同じで、リーチ数を見ながらどれだけのユーザーに投稿が配信されたのかを確認します。

また、Facebookでは、投稿だけでなくアカウント自体にもいいね!を押せます。投稿がどれだけマーケティング効果を得たのかは、単純に投稿のいいね!数だけでなく、自社アカウントのいいね!数がどれだけ増えたかという面においても確認しましょう。

エンゲージメントについては、いいね!やコメント数、「シェア」数などで計測します。投稿内URLクリック数も、動線としてどれだけ投稿に効果があったか確認するために見ておきましょう。

YouTube

「YouTube」は大手動画配信サービスとしての面だけでなく、コメントでユーザーが交流できるといったSNS的な側面も持っています。

YouTubeの特徴は何と言っても動画でアピールができる点です。
動画は、他メディアより少ない時間で大量の情報をユーザーに提供できるため、余すところなく自社商品やサービス紹介をインフルエンサーにしてもらうには最適の方法です。
YouTubeでは、次の指標をKPIとして設定しましょう。

・動画再生数・・・単純な動画の再生数
・エンゲージメント数
・URLクリック数

やはり動画再生数は、どれだけのユーザーが動画に興味を持ってくれたか確認するために重要です。さらに一歩踏み込んで、高評価ボタンや低評価ボタン数、コメント数などエンゲージメント数がどれだけあるのかも確認しましょう。
またYouTubeでは動画内にURLリンクを貼って誘導ができるので、適切なタイミングでリンクを表示して効果的にマーケティングをしましょう。

どうせやるならKPIの設定、モニタリングを行い、PDCAを回せるように

いかがでしたか。

他のマーケティングと同じく、インフルエンサーマーケティングでもKPIの設定を正しく行い、効果検証をすることは可能です。

せっかくインフルエンサーマーケティングなどの新しい広告手法を実施するのであれば、ついあやふやになりがちなKPIを明確化し、可視化された効果を検証することで、しっかりPDCAを回していきたいものです。

インフルエンサーマーケティングにおける失敗例と失敗を防ぐポイントについて解説

企業がSNSで影響力のある「インフルエンサー」と契約して、マーケティングを行う「インフルエンサーマーケティング」。SNSでたくさんのファンを持っているインフルエンサーと協力してマーケティングを行えば、想像以上のマーケティング効果が出る時もあり、各企業が注目しています。

しかし、マーケティングは戦略がしっかりしていないと失敗するのが当然で、インフルエンサーマーケティングも例外ではありません。

実際にインフルエンサーマーケティングが広がっていく中で、成功例だけでなく失敗例もたくさん出てきています。これからインフルエンサーマーケティングを行いたい場合は、失敗例も含めて理解しておくと対策を考えることができます。

そこで、今回はインフルエンサーマーケティングの失敗例について、実際に失敗しないためのポイントも含めて解説していきます。

インフルエンサーマーケティングの失敗例

それでは実際に、インフルエンサーマーケティングの失敗例を4つご紹介していきます。

インフルエンサーの影響力が裏目にでた事例

インスタグラムフォロワー数150万人を超えるモデル兼女優の某インフルエンサーは、クライアントにファッションイベント中、指定の服装を着用してインスタグラムに投稿するようにお願いされていました。

しかし、前金をもらっていたにもかかわらず、このインフルエンサーは依頼内容を果たさず、インスタグラマーだけでなくクライアントである企業の信頼性低下にもつながってしまいました。

このように、影響力だけでなく契約したいインフルエンサーがビジネス相手として本当に信頼できるかどうかも見極める必要があります。見極めをしなければ、この事例のようにインフルエンサーの影響力が裏目に出て、自社の信頼性低下につながってしまいます。

商品やサービスの紹介を意識しすぎて効果が出なかった事例

美容ジャンルで活躍している某インフルエンサーは、企業案件としてコスメ商品の紹介を「YouTube」で行いました。

しかし商品紹介がメインになりすぎた結果、持ち味であるオリジナルのメイクが動画で見られなくなってしまい、ファンからの不評を買ってしまいました。

このように、商品紹介を意識しすぎて販促イメージが強くなってしまうと、SNSでは特に嫌われてしまいます。インフルエンサーマーケティングを行う際は、インフルエンサーがあくまで自分のスタンスで商品紹介をさりげなく行ってくれるように調整しましょう。

企業の依頼内容を公開してしまった事例

テレビパーソナリティやモデルとして活躍する某男性インフルエンサーは、インスタグラムでクライアントのプロテイン製品について投稿を行いました。

しかし、企業から渡された投稿内容をそのままコピー&ペーストして投稿したため、企業から言われて投稿したのがあからさまにバレてしまい、大炎上してしまいました。

インフルエンサーマーケティングを行う場合、販促目的の投稿はきちんとその旨を記載する必要があります。しかし、企業からもらった投稿内容をアレンジせずにそのまま貼り付けるのもNGです。

インフルエンサーに自社に関する投稿を行ってもらう時は、まずロゴや注意事項などで投稿内にその旨を記載しましょう。そして、その上で投稿内容自体はインフルエンサーに考えてもらうと、健全でオリジナリティの高い投稿になります。

フォロワーの属性を考えていなかった事例

某女性インフルエンサーは元芸能人かつ美人なことで有名で、フォロワーがたくさんいました。そこで企業が契約を結び、コスメ商品の宣伝を行ってもらいマーケティング効果を得ようとしました。

しかし、そのインフルエンサーのメインフォロワーは男性だったため、女性向けのコスメ商品の宣伝は失敗に終わってしまいました。

このように、インフルエンサーのメインフォロワーと、自社が宣伝したい商品やサービスのターゲットが違うと効果が出ません。インフルエンサーマーケティングで効果を出すためには、契約したいインフルエンサーのフォロワー属性と、自社商品やサービスのターゲットユーザーの属性がきちんとマッチしているか確認しましょう。

インフルエンサーマーケティングで失敗しないためのポイント

ここからは、インフルエンサーマーケティングを行う際に失敗しないためのポイントについて解説していきます。

自社のサービスや商品がインフルエンサーとマッチしているか

インフルエンサーマーケティングをよく知らない企業担当の方は、「とりあえずインフルエンサーのフォロワー数が多ければ一定の効果は見込めるだろう」と思ってしまうこともあります。

しかし、いくらフォロワー数が多くても、自社が宣伝したい商品やサービスのターゲットユーザーとフォロワー属性に大きな乖離があれば効果は出ません。むしろフォロワー数が多い分コストがかかってしまい、費用対効果という面でも、プロモーションとして失敗してしまいます。

インフルエンサーマーケティングを行う際は、マーケティングで自社が達成したい目標と、宣伝したい商品やサービスのターゲットユーザーを細かく決めておきましょう。

例えば「自社で開発した新成分配合のコスメ製品の販促を行いたい。ターゲットユーザーは年をとっても肌の張りと潤いを保ち続けたい、インスタグラムをよく使う30~40代の女性」と設定したとします。この場合は美容関係で人気のある、メインフォロワーが30~40代の女性であるインスタグラマーを中心にインフルエンサーを選定します。

このように、事前に目標と宣伝したい商品やサービスのターゲットユーザーを決めておくと、インフルエンサーの選定もスムーズになります。そしてマーケティング効果も高まり、最大限の費用対効果を得ることも可能になります。

フォロワー数だけで判断しない

前述している通り、フォロワー数だけで契約したいインフルエンサーを選んでしまうのは大変危険です。インフルエンサーマーケティングを行う時は、契約したいインフルエンサーのエンゲージメント率などもしっかり確認しておきましょう。

インフルエンサーの中にはフォロワー数だけが多くて、エンゲージメント率がそこまで高くないという人も多くいます。エンゲージメント率が低くなるのは、投稿に興味を持ってそこからアクションをしてくれるユーザーが少ないからです。

つまり、常時エンゲージメント率が高い投稿を行うインフルエンサーと契約すれば、高いマーケティング効果を見込めます。

他にもいいね!数など、投稿の質を見極める指標はいくつかあります。フォロワー数だけでなく、エンゲージメント率やいいね!数まで考慮してインフルエンサーを選ぶと、インフルエンサーマーケティングでも良い結果が出ます。

インフルエンサーとのコミュニケーションをとる

さきほどの事例でもありましたが、販促感の強い投稿はSNSでは嫌われます。インフルエンサーマーケティングを行う時は、ルールを最低限決めながらインフルエンサーと一緒に投稿内容を作り上げていく意識がとても重要です。

まず「商品を使ってもらい、率直な感想をこんなテイストで投稿してもらいたい」というようにルールを決めます。後はインフルエンサーに違和感がないように実際に投稿内容を決めてもらい、投稿してもらいます。
この際に、もしかしたら炎上してしまうような要素が投稿にないとも限りませんので、投稿前に、自社とインフルエンサーでダブルチェックを行うと安全です。

上記のように、インフルエンサーとコミュニケーションをしっかりとれば、インフルエンサーマーケティングを安心かつ効果的に運用できます。そしてお互いに気持ちよく仕事ができるように、インフルエンサーには楽しく自社商品やサービスを利用してもらうようにしましょう。

まとめ

今回はインフルエンサーマーケティングの失敗例や、失敗を防ぐためのポイントについて解説してきました。インフルエンサーマーケティングで成功するためには、フォロワー数だけでなくエンゲージメント率やいいね!などの指標を見ながら、自社商品やサービスに合った信頼性の高いインフルエンサーを選ぶようにしましょう。

そして密に連携をとって仕事を行うようにすれば、炎上リスクも減らしながら効果的な運用が可能になります。今回ご紹介した失敗例や失敗を防ぐためのポイントを参考にしながら、ぜひインフルエンサーマーケティングを成功させてください。

インフルエンサーってそもそも何?定義や種類を解説

 

「インフルエンサーがビジネスに大きな影響を与えている」このようにいわれるケースも多いように、インフルエンサーは急激に注目を集めています。企業が商品やサービスを広げるための、広告手段の1つといってもいいでしょう。

とはいえ、インフルエンサーの具体的な概要がわからないといった方も多いと思います。名前は聞いたことがあっても、語源や人気の理由まで知らないという人もいるでしょう。

そこで今回は「インフルエンサー」をテーマに定義や種類まで徹底的にお伝えします。インフルエンサーについての知識をつけたい人はぜひ参考にしてみてください。

 

インフルエンサーの定義と語源

 

 

最初に「インフルエンサー」の意味について理解しましょう。正しい知識を身につけることができれば、Webマーケティングにも活用できます。具体的には次の流れでご説明します。

・インフルエンサーは「購買」に影響を与える存在
・インフルエンサーマーケティングは効果的な集客手段の1つ
・インフルエンサーの語源について
・インフルエンサーにはさまざまな種類がある

 
それぞれわかりやすくご紹介します。

 

インフルエンサーは「購買」に影響を与える存在

 

インフルエンサーとは「購買に大きな影響を与える人」を意味します。人々の購買行動を左右するきっかけといってもいいでしょう。

インフルエンサーの意見により、消費者の行動が変化します。1つの商品を有名人が「すばらしい」といえば、国民も商品を魅力的に感じるケースも多いと言われます。一方でネガティブなコメントをしたら、商品自体のイメージも悪くなる場合もあります。このように商品やサービスの印象を変えるのが、インフルエンサーの影響力といえます。

従来、インフルエンサーといえば、メディアに露出する芸能人が代表的でした。雑誌やテレビCMなどにおいて、タレントを起用して購買促進を狙うという手法です。一方でSNSが普及した現代では、インターネット上のインフルエンサーも急増しています。1人で数十万人~数百万人以上のファンを抱える人も存在しています。拡散力の高いWeb上のインフルエンサーの持つ影響力は計り知れません。

 

インフルエンサーマーケティングは効果的な集客手段の1つ

 

 

人々の購買行動を左右することもあり、マーケティングの分野でも注目を集めています。インフルエンサーを上手に活用すれば、効果的な集客につながるからです。

自社の商品やサービスのイメージにマッチしたインフルエンサーを起用し、PRを行う企業も増えてきました。なかでもSNS上のインフルエンサーを活用した方法は、コストパフォーマンスに優れています。テレビCMを制作する場合は、多額の広告費がかかるため、インフルエンサーに宣伝を依頼したほうが、低価格で多くの人に認知できるケースも少なくありません。

 

インフルエンサーの語源について

インフルエンサーという言葉は英語の「influence」が語源になっています。影響や勢力を意味する言葉で、「influencer」と表記すると「影響を与える人」といった意味になります。
したがってインフルエンサーには厳密な定義はありません。購買行動を左右するほどの影響力を持つ人であれば、インフルエンサーといえます。タレントや芸人だけでなく、Youtuberやブロガーもふくまれます。

 

影響力の強さで分類される!インフルエンサーの3つの種類

 

影響力の強さによって「インフルエンサー」を分類することができ、具体的には次の3つに分類することができます。

・ナノインフルエンサー
・マイクロインフルエンサー
・トップインフルエンサー

 
ここではそれぞれについて解説していきます。

 

ナノインフルエンサー

ナノインフルエンサーとはフォロワー数が数千人~1万人未満の人を指します。

フォロワー数が少ないからこそ、小さな市場に大きな影響を与えるのが特徴的です。ナノインフルエンサーをPRで活用するメリットとしては、狙いを定めたアプローチができることです。フォロワー数が少ない分、ターゲットに対してピンポイントな宣伝効果を期待できます。情報を届けたい層が明確に決まっている際には、有効な手段の1つでしょう。

 

マイクロインフルエンサー

マイクロインフルエンサーとは1万人~10万人程度のフォロワーを抱える人のことです。

ナノインフルエンサーに比べて影響力が強く、購買行動にも大きな影響力を持っています。専門的なジャンルにこだわって情報発信をする人が多く、根強いファンを抱えているのも特徴的です。

フォロワーとの信頼関係を築き、コミュニティを運営しているケースも少なくありません。「いいね」や「コメント」などエンゲージメントの獲得率が高く、企業のプロモーションでも大きな力を発揮します。自社の商品やサービスにマッチした投稿を多くしているマイクロインフルエンサーを活用することで、効果的に認知度を上げることが期待できます。

 

トップインフルエンサー

トップインフルエンサーとは100万人以上のフォロワーを持つ人を指します。最も影響力の強いインフルエンサーといえるでしょう。

有名タレントやブロガーなどが該当します。インスタグラムでは800万人以上のフォロワーを抱える渡辺直美さん、YouTubeでは700万人以上の登録者を抱えるヒカキンさんなどが有名です。世間からの認知度も高く、購買に強い影響を与えます。商品やサービスのジャンル問わず、消費者の行動を左右するきっかけとなります。

知名度が高いこともあり、広告として起用する際はコストがかかるケースも多いですが、幅広い層に対して大規模に宣伝したい場合は、トップインフルエンサーを活用するのもいいでしょう。

 

インフルエンサーが世間に求められる3つの理由

 

インフルエンサーが世間に求められる理由は次の3つです。

・SNSから情報を得る消費者が増えた
・SNSが広告手段の1つとして認知され始めた
・インフルエンサーマーケティングが普及している

 
それぞれの理由について、簡潔にご説明します。

 

SNSから情報を得る消費者が増えた

 

 

物を買うときに、SNSからの情報を判断材料にする消費者が増えたことは、インフルエンサーの需要が増えている理由の1つです。

消費者はTwitterやInstagramの投稿をもとに、商品の評判をチェックします。リアルな口コミをもとに、購入するか判断するのです。評判のよい商品があれば購入し、批判が多ければ購入しません。

 

インフルエンサーの投稿も消費者の購買行動を左右する大きな要因です。有名人が自分のSNSを活用し、消費者として商品やサービスを紹介するケースも少なくありません。インフルエンサーのフォロワーが多いほど、商品の認知度アップにつながります。

 

SNSが広告手段の1つとして認知され始めた

 

 

SNSが広告手段として認知され始めたのも、インフルエンサーが求められる理由だといえます。

ソーシャルメディアは今まで「コミュニケーションの場」としか認知されていませんでした。一方で、今では情報を届けたいターゲットへピンポイントに宣伝できることから、効率よくターゲットにアプローチするための「プロモーション」としての活用が注目されています。

性別、年齢、趣味趣向にあわせて宣伝ができるので、効率よく商品やサービスを認知させられます。狙っているターゲットを「ファン」として抱えているインフルエンサーの起用は、重要な広告手段の1つとなるのです。

 

インフルエンサーマーケティングが普及している

 

 

インフルエンサーマーケティング自体が普及し始めたのも求められる理由の1つです。

今までは企業が消費者に直接アプローチをするのが一般的でした。「マスアプローチ」と呼ばれる手法です。一方で現代では多くの人々がSNSを利用するようになり、インフルエンサーを活用した「コミュニティアプローチ」が注目を集めています。特定のターゲットに効率よく商品やサービスを認知させられるのが特徴です。

インフルエンサーマーケティングの重要性が見直され、代理でマーケティングを行う企業も少なくありません。施策自体のプランニングを行う会社から、インフルエンサーの選定や交渉までディレクションする企業などさまざまです。また、自社の商品やサービスにマッチするインフルエンサーを自分で選べるプラットフォームを提供している企業もあります。

 

まとめ

インフルエンサーとは「influence」が語源で「購買活動に大きな影響を与える人」を意味します。影響力の大きさによって分類することができ、様々な特徴を持ったインフルエンサーが頭角を現しています。

自社の商品やサービスを認知させるために、目的やターゲットにあわせてインフルエンサーを選ぶ企業も増えています。

また、インフルエンサーのキャスティングなど、インフルエンサーマーケティングの代行をする企業も少なくありません。このようにインフルエンサーはビジネスシーンに大きな影響を及ぼすようになりました。インフルエンサーを目指す場合は、まずは概要や知識を身につけてからどのような情報を発信していくのか考えるようにしましょう。