2019年 9月 の投稿一覧

企業目線で見る、インスタグラムの特徴とは?活用事例を交えて解説

ユーザー数日本国内3300万人、世界10億人以上の超人気SNS「インスタグラム」。ユーザー数の伸び率は他SNSと比較してもトップクラスす。

そして近年では、そんなインスタグラムを企業が活用し、マーケティングを行うというケースも着実に増えてきました。

企業目線で見たとき、インスタグラムはどのような意図・目的で活用できるのか。

その点に関して、まだまだ試策段階の会社も多いと思いますが、今回はインスタグラムの特徴から企業における活用方法を、事例も交えて、解説していきます。

インスタグラムの特徴について

ここではインスタグラムの概要や、ユーザー層などを解説していきます。

インスタグラムとは?

インスタグラムとは、写真や動画などテキストよりリッチなコンテンツをメインに、ユーザー同士の交流を図るSNSの1つです。もともとは独立したサービスでしたが、現在はFacebookの傘下に入りました。最近の成長は目覚ましいものがあり、現在の日本国内アクティブユーザー3300万人は、Facebookの2800万人を超えており、順調にユーザー数を伸ばしています。

基本的な使い方としては、まずスマホで撮影した写真をインスタグラムで読み込んで、フィルタリングなど効果をつけます。そして友達や家族など、共有したい人が閲覧できるように投稿を行います。パソコンからでも利用できますが、基本的にはスマホアプリから利用する形になります。

投稿するコンテンツは写真だけでなく、動画でもOKです。また投稿に関する機能も充実しています。例えば24時間投稿から時間が経過すると自動的に投稿内容が消える「ストーリーズ」投稿機能は、プライバシーを気にする方に人気があります。

ちなみにインスタグラムにはFacebookのシェア、ツイッターのリツイートに該当する投稿拡散機能がありません。「リポスト(再投稿)」ツールを使って拡散する方法もありますが、多くの方に投稿を見てほしい時はユーザーが投稿検索時に利用している「ハッシュタグ」を活用します。

インスタグラムのユーザー層

インスタグラムのユーザー層は、主に10~20代の女性です。
日本では幅広い年齢の方がインスタグラムを使っていますが、他SNSと比べるとやはり10~20代女性の割合が多い印象です。また米国では突出して、20代女性のインスタグラム利用割合が多いのが特徴です。

しかし、最近では家電のカタログ代わりにインスタグラムを閲覧するなど、男性の利用割合も増えつつあります。インスタグラムのメインユーザーは、「女性がやや多いが、若い方全般」と考えておくとマーケティングがスムーズに進むでしょう。

企業におけるインスタグラムの活用方法について

ここからは、企業におけるインスタグラムの活用方法をご紹介していきます。

企業ブランディング

インスタグラムは「ブランディング(自社の認知度や信頼度向上)」に適したSNSです。
インスタグラムでは写真や動画でユーザーとコミュニケーションを図ります。自社商品やサービスを写真や動画でアピールすれば、テキストなどよりもわかりやすくユーザーに情報を伝えることができます。そして自社商品やサービス、さらには自社に関する認知度や信頼度向上が可能になります。

さらにインスタグラムでは他SNSと同じように、他ユーザーとのやり取りもできます。ユーザーと上手く絡んでコメントを返すなどサポートができれば、ユーザーの自社に対する「ロイヤリティ(愛着度)」も向上し、ユーザーのファン化によるブランディング効果も狙えます。

集客・販売促進

インスタグラムではブランディングだけでなく、集客や販売促進など、さらに踏み込んだマーケティング活動も可能です。

年齢、性別、趣味・趣向、悩みなどを細かくターゲティング設定して、ターゲットユーザーが閲覧する時間帯に上手く投稿すれば、効率的に自社サービスや商品の販売促進ができます。

また、ハッシュタグを活用するとさらに集客効果がアップします。例えばコスメの場合「#女性 #20代 #商品名 #コンセプトキーワード」などを複数ちりばめて投稿を行えば、それだけ自社ターゲットユーザーに効率的に投稿が表示されやすくなります「ビッグワード」、「ミドルワード」、「ロングテールワード」を組み合わせるのがコツです。

企業における、インスタグラムビジネスアカウント活用事例

ここからは、実際の企業によるインスタグラムの活用事例をご紹介していきます。

活用事例1 :某高級アイスクリーム販売企業の場合

某高級アイスクリーム販売企業ではインスタグラムとの相性のよさを活かし、工夫を凝らした投稿を行っています。例えば、おいしそうなアイスクリームの写真やアレンジレシピなどを、「インスタ映え」するように色彩豊かに投稿しています。また、インスタグラムキャンペーンも開催しています。

アイスクリームのフタを開けた時にできるクレーターがハートに見えることから、一般ユーザーのハート形アイスクリームクレーターに関する投稿を募集しています。このキャンペーンは一般ユーザーの投稿をフィードバックしたものだそうで、インスタグラムマーケティングを行う際は、ユーザーの意図を上手くすくい取ると成功につながる可能性があります。

また、どの投稿もハッシュタグを上手く活用しており、検索ボリュームの多いトレンドワードを、自社に関するワードと組み合わせて発信しています。この企業ではインスタグラムによりブランディングをうまく行い、アイスクリームの売上拡大に成功しています。

活用事例2:某大手スポーツメーカーの場合

某大手スポーツメーカーはユニークな投稿を行い、自社ブランディングなどを成功させています。

例えば、自社製品の靴裏を思い起こさせるワッフルの写真の投稿など、ユーザーがつい見入ってしまうような意表を突く投稿を行ってロイヤリティを高めようとしています。他にも、スポーツ選手とのタイアップ投稿をアップして、自社製品を組み合わせた躍動感が出る投稿を行っています。

また、この企業では動画投稿も頻繁に行い、マーケティング活動を行っています。動画マーケティングもSNSと同じく現在注目されているマーケティング手法のため、上手く活用すると、この企業のようにブランディング効果などが出やすくなります。

まとめ

今回はインスタグラムの特徴、そして企業の活用方法や実際の活用事例などについてご紹介してきました。インスタグラムを活用すれば、写真や動画でわかりやすくユーザーに訴求ができ、あわせてハッシュタグなどを上手に活用すれば大きなマーケティング効果を望めるため、企業が注目するのも頷けます。

またブランディングや販売促進など、さまざまな目的で使えるので、ぜひ目的に合ったインスタグラムマーケティングを行ってください。実際にインスタグラムマーケティングを行う際には、今回ご紹介した企業事例も参考にしてみてはいかがでしょうか。

【SNS別】あやふやになりがちな、インフルエンサーマーケティングの正しいKPI設定方法

現代ではさまざまなデジタルマーケティング手法が取れるようになりました。そして現在成長が著しい人気マーケティング手法が、「インフルエンサーマーケティング」です。インフルエンサーマーケティングではSNS上で影響力のある「インフルエンサー」を活用して、ブランディングや販促用の投稿を行います。上手くいけば拡散で情報が広がることもあり、多大な効果を見込めます。

しかし、事前にKPIをしっかり決定しておかないと最終的な成果 (費用対効果) を得るためのPDCAの回し方が分かりません。

インフルエンサーマーケティングにおいても、効果的に運用するためには、「KPI(Key Performance Indicator)」の設定が重要になります。

今回はインフルエンサーマーケティングにおけるKPI設定の考え方や、その設定方法などをわかりやすくご紹介していきます。

インフルエンサーマーケティングを成功させるためにも、KPIの設定を忘れずに!

新しいマーケティング手法導入の際にありがちな失敗例として、「とりあえず話題になっているから手法として取り入れてみよう」というものがあります。マーケティングというのは事前に戦略を練った上で計画を実行するのが基本的なスタイルのため、何となく、とりあえず、という気持ちで新しい手法を取り入れても成功するはずがありません。

当然これはインフルエンサーマーケティングも同じです。
インフルエンサーマーケティングが流行っているからと言って、目標を明確にせずにインフルエンサーと契約してしまうと、自社商品やサービスのターゲットユーザーとインフルエンサーのフォロワーがずれている場合もあるため危険です。

また、インフルエンサーマーケティング運用時も、目標を測る指標がないとマーケティングの成功や失敗原因を把握して改善につなげることが難しくなります。実施する際は、まず自社が達成したい最終目標である「KGI(Key Performance Indicator)」と、それに付随するKPIを設定しましょう。

KGIとKPIを正しく設定するとSNSやインフルエンサーの選定もスムーズになり、インフルエンサーマーケティングの効果測定も簡単になります。

インフルエンサーマーケティングにおけるKPI設定の考え方

KPIを設定するには、まずKGIを設定する必要があります。
KGIとは、自社が最終的にインフルエンサーマーケティングにより達成したい目標を、具体的に数値化したものになります。

例えば「20代男性を中心にブランディングを行って、自社認知度を前年度から20%向上させる」、「自社商品の売上を前年度比から30%向上させる」などがKGIにあたります。まずは企業ブランディングや新規ユーザー獲得など大まかな目標を決めたのち、具体的に数値化してKGIに落とし込んでいきましょう。

そして次はKGI実現のために達成すべきプロセスを、KPIとして設定していきます。
KGIに対してKPIは複数設定するのが基本です。ただし、設定しすぎると逆に効果測定が難しくなるので、インフルエンサーマーケティングを開始して間もない場合は、KPIを数個ほどに絞っておくと効果測定がしやすくなります。

インフルエンサーマーケティングの課題は、効果測定が難しいことです。
既存のマーケティング手法の効果測定方法をそのまま活用するわけにはいきませんし、インフルエンサーが使っているSNSごとに設定すべき指標が変わってきます。KPIを設定するには各SNSの特徴を把握した上で、それぞれのサービスに適した設定方法を理解しておく必要があります。

SNS別!インフルエンサーマーケティングのKPI設定方法

ここからは、インフルエンサーマーケティングにおける各SNSのKPI設定方法をご紹介していきます。

Instagram

SNSとして成長率の高い「Instagram」。写真や動画など、リッチなコンテンツでコミュニケーションするのが特徴です。Instagramには弱点が主に2つあります。

1つ目は投稿にURLを貼っても、リンクが追加されない点。
Instagramの仕様で、プロフィール欄以外にURLを貼ってもリンク機能が働きません。そのため、インフルエンサーの投稿に自社商品やサービスのURLリンクを貼りたくても貼れないのが弱点と言えます(ただし「インスタグラム広告」として出稿すれば、URLリンクを投稿内に貼りつけられます)。

2つ目は、Instagramの基本機能に拡散機能が存在しない点。
Instagramの投稿をユーザーが拡散するには別途「リポスト・リグラムツール」アプリを導入する必要があり、手間がかかります。

そのため、Instagramでなるべく多くのユーザーにインフルエンサーの投稿を見てもらいたいときは、「ハッシュタグ」を使う必要があります。ハッシュタグは、ユーザーが自分の興味のある投稿を検索するときに使うため、キーワード選定をしっかりすればターゲットユーザーにインフルエンサーの投稿を見てもらいやすくなります。

以上の状況を踏まえて、InstagramのKPIはこのように設定しましょう。

・プロフィールURLクリック数・・・自社関連URLがどれだけクリックされたか確認
・インプレッション数・・・投稿が閲覧された数
・エンゲージメント数・・・いいね!などユーザーが投稿に興味を持ってアクションした数
・検索エンジン検索数・・・投稿に関するキーワード検索数が、投稿後に増加しているか
・フォロワー数・・・自社アカウントのフォロワー数がどれだけ増加したか確認

インフルエンサーマーケティングでURLクリック数を計測したい場合は、インフルエンサーのプロフィール欄に自社アカウントのURLなどを貼ってもらい、ユーザーをどれだけ誘導できたか測ります。また投稿の質を計測するために、インプレッション数だけでなく「いいね!」などのエンゲージメント数もしっかり確認しておきましょう。

以下の場合は、エンゲージメント数が多い方の投稿が高い効果がある可能性が高いです。

・配信数は多いが、エンゲージメント数が少ない
・配信数はそこそこだが、エンゲージメント数が多い

その他検索エンジン検索数は、インフルエンサーの投稿がどれだけ検索エンジンに影響を与えたか計測するのに、フォロワー数は結果インフルエンサー投稿によりどれだけ自社アカウントのフォロワー数が増加したか調べるのに重要です。

Twitter

拡散力の高さではSNS随一の「Twitter」。いわゆる「バズる」現象が起こりやすいのがTwitterの特徴で、上手くいけば低コストで広範囲のユーザーに自社ブランディングや、商品やサービスの販促を行うことができます。

Twitterでは投稿にリンクURLを貼れるので、クリック率の測定が簡単です。しかし、テキストだけで手軽に投稿できるだけあって競合企業も多く、投稿スパンもかなり短いため、中途半端な投稿は誰にも見られずあっという間に埋もれてしまいます。

Twitterでは、次のようにKPIを設定しましょう。

・インプレッション数
・クリック数・・・投稿内リンクURLクリック数
・エンゲージメント数

Twitterではテキストだけの投稿ができますが、そういった投稿は地味でユーザーが見てくれない可能性も高くなります。TwitterでもInstagramと同じように、写真や動画などのリッチコンテンツをテキストと一緒に投稿すると注目度が上がります。インプレッション数を上げるためにはインフルエンサーの力も借りて、写真や動画を組み合わせた質の高い投稿を心がけましょう。

また、クリック数を計測できるのは嬉しい点です。ぜひクリック数も計測して、インフルエンサーの投稿により、どれだけ自社商品やサービスのページに誘導ができたか確認しましょう。エンゲージメントはどのSNSを使うにしても重要な指標です。Twitterの場合「いいね!」やリツイート、コメント数などで投稿に対する有効なアクションを確認しましょう。

Facebook

SNSでは古株の「Facebook」。個人情報を事前に設定して利用するため、信頼性の高い投稿が好まれる特徴があります。信頼性の高い投稿は「エッジランク」というFacebook独自の指標で計測され、以下の3つをもとに決定されます。

・投稿にテキストだけでなく、写真や動画などが含まれているか
・投稿に対する反応が多いか
・投稿日時は新しいか

Facebookを利用する際はエッジランクを意識しながら、信頼性の高い投稿を行う必要があります。そんなFacebookでのKPIの設定方法は次の通りです。

・リーチ数・・・インプレッション数と同じ
・投稿や自社アカウントのいいね!数
・エンゲージメント数
・投稿内URLクリック数

Facebookでは、インプレッションのことをリーチと呼びます。基本的な確認方法は同じで、リーチ数を見ながらどれだけのユーザーに投稿が配信されたのかを確認します。

また、Facebookでは、投稿だけでなくアカウント自体にもいいね!を押せます。投稿がどれだけマーケティング効果を得たのかは、単純に投稿のいいね!数だけでなく、自社アカウントのいいね!数がどれだけ増えたかという面においても確認しましょう。

エンゲージメントについては、いいね!やコメント数、「シェア」数などで計測します。投稿内URLクリック数も、動線としてどれだけ投稿に効果があったか確認するために見ておきましょう。

YouTube

「YouTube」は大手動画配信サービスとしての面だけでなく、コメントでユーザーが交流できるといったSNS的な側面も持っています。

YouTubeの特徴は何と言っても動画でアピールができる点です。
動画は、他メディアより少ない時間で大量の情報をユーザーに提供できるため、余すところなく自社商品やサービス紹介をインフルエンサーにしてもらうには最適の方法です。
YouTubeでは、次の指標をKPIとして設定しましょう。

・動画再生数・・・単純な動画の再生数
・エンゲージメント数
・URLクリック数

やはり動画再生数は、どれだけのユーザーが動画に興味を持ってくれたか確認するために重要です。さらに一歩踏み込んで、高評価ボタンや低評価ボタン数、コメント数などエンゲージメント数がどれだけあるのかも確認しましょう。
またYouTubeでは動画内にURLリンクを貼って誘導ができるので、適切なタイミングでリンクを表示して効果的にマーケティングをしましょう。

どうせやるならKPIの設定、モニタリングを行い、PDCAを回せるように

いかがでしたか。

他のマーケティングと同じく、インフルエンサーマーケティングでもKPIの設定を正しく行い、効果検証をすることは可能です。

せっかくインフルエンサーマーケティングなどの新しい広告手法を実施するのであれば、ついあやふやになりがちなKPIを明確化し、可視化された効果を検証することで、しっかりPDCAを回していきたいものです。