SNSに広告を出し、集客増加やブランディング効果などを狙うSNS広告。「フェイスブック(Facebook)広告」や「ツイッター(Twitter)広告」などの種類があり、BtoC業種を筆頭に、近年ではすっかり企業のプロモーション手法として定着しています。
その中でも、若年層や女性層に効率的にリーチするための広告として注目されているのが「インスタグラム(Instagram)広告」です。
インスタグラムは2019年6月時点でアクティブユーザーが3300万人を突破しました。これはフェイスブックの2800万人をすでに超えており、これからも伸びしろがあるインスタグラムのポテンシャルは大きいといえるでしょう。
しかし、インスタグラム広告を上手く運用するにはコツが必要で、やみくもに設定を行うと出稿ミスを招いてしまうこともあります。
そこで今回は、近年魅力を増しているインスタグラム広告の特徴や、実際の広告の出し方を注意点を併せてご紹介します。「インスタグラム広告の導入を検討しているが、広告の出し方や注意点が知りたい」という企業担当の方はぜひご覧ください。
インスタグラム広告の特徴
まずはインスタグラム広告の特徴を見ていきましょう。
インスタグラム広告について
「インスタグラム広告」はその名の通り、画像や動画などでコミュニケーションをとる大手SNS「インスタグラム」が提供する広告サービスです。
日本では2015年10月から導入されており、100円から出稿可能なので、自社に合わせた設定をきちんと行えば細かく予算管理しながら広告の運用ができます。
実際にはニュースフィードやストーリーズなどに広告が掲載されますが、「ネイティブ広告(掲載先のコンテンツと違和感がないように調整された、自然なデザインの広告)」なので、SNSユーザーに広告として煩わしく思われにくいことなどがメリットとして挙げられます。
インスタグラム広告の特徴
インスタグラム広告自体は、実はフェイスブック広告と同じプラットフォームを利用して出稿作業などを行います。インスタグラムはフェイスブックグループなので、同じシステムが使えるというわけです。
フェイスブック広告ではターゲットユーザーの年齢や性別、地域など、細かい属性決めを行って広告の配信ができます。同じプラットフォームを使っているインスタグラム広告でも、そのメリットを受けられるのは魅力的といえます。
インスタグラムのメインユーザーは、10~20代の女性です。また最近はインスタグラムを使用する男性も増えているので、特にスタイリッシュなアパレルなど、若者向けの商品やサービスを提供している企業とインスタグラムの相性は抜群といえます。
インスタグラム広告を出すために必要なもの
インスタグラム広告を出すためには、基本的に以下の3つが必要になります。
・フェイスブックアカウント
・クレジットカードなどの決済手段
インスタグラムアカウントがなくてもフェイスブックの「ビジネスマネージャー」アカウントがあれば、インスタグラム広告は配信できます。
しかし、それだと広告を掲載してもインスタグラムのアカウントをフォローしてもらえないなど不利な面が多いです。インスタグラム広告の出稿を検討しており、まだインスタグラムのアカウントを作っていない場合は、この機会にぜひ作成しておいてください。
また、決済についてはクレジットカードだけでなく「PayPal」など複数の方法から選択できます。自社に合った決済方法を選択してください。
インスタグラム広告の出し方
ここからは、実際にインスタグラム広告の出し方をご紹介していきます。
流れごとに説明していきますので参考にしてください。
流れ1:フェイスブックアカウントとリンクさせる
まずはインスタグラムアカウントと、フェイスブックアカウントをリンクさせます。
フェイスブックの自社アカウントページを開いて、右上の「設定」ボタンをクリックします。そして管理画面左側にあるメニューから、「Instagram」という文字とアイコンがかかれたメニューをクリックします。
すると右側に「FacebookでInstagramを管理」という画面が出てくるので、画面中の「ログイン」ボタンをクリックして、自社インスタグラムアカウント情報を入力してログインします。
ここまでで、フェイスブックとインスタグラムアカウントのリンク作業は終わりです。
流れ2:広告を出すための目的を確認する「キャンペーンの目的の選択」
次にキャンペーンの目的を選択していきます。
適切な広告配信をするために重要な作業なので、しっかり覚えておきましょう。
まずは「Facebook for business」にアクセスし、上部「広告」メニューから「Instagram」をクリックします。すると「広告を作成」というボタンが表示されるので、クリックしてキャンペーン目的選択画面へ移動します。
キャンペーン目的選択画面では、以下のように目的を各項目から選択できます。
・トラフィック
・コンバージョン
認知度アップであれば「ブランドの認知度アップ」、資料請求やサービス登録などが目的であれば「コンバージョン」など、自社が設定した目的を選択しましょう。
広告に限らずすべてのマーケティング戦略にいえることですが、達成したい大きい目標(マクロコンバージョン)や、それに伴う小さい目標(マイクロコンバージョン)などの設定は必要不可欠です。
このプロセスで目標設定に迷った場合は、マーケティング戦略自体をもう一度見直した方がいいかもしれません。
流れ3:配信ターゲットを決める「広告のセット」
次に広告のセットを行います。広告のセットでは以下の3つを設定していきます。
・配置
・予算と掲載期間
それぞれについて解説していきます。
オーディエンス
オーディエンス(ターゲットユーザーのような意味)では、「地域」「年齢」「性別」など、細かい属性設定を行うことで、ターゲットユーザーにピンポイントに広告配信されるような調整ができます。
オーディエンスを設定するときは、事前に「ペルソナ」を組み立てておくと安心です。ペルソナを決めておけば、「この地域に住む、こんな趣味を持った20代の男性サラリーマン」など細かいターゲットユーザー指定がすでに決まっているので、インスタグラム広告のオーディエンス設定もスムーズにできます。
配置
「配置」では、広告をどのコンテンツへ配信するかなどを決定します。
ここで注意しておくべき点として、広告はインスタグラムだけで配信されるわけではないという点が挙げられます。正しく設定しておかないとフェイスブックなど、他の関連コンテンツにも広告表示されてしまい、
予算を無駄に使い切ってしまう要因にもなります。
インスタグラムのみで配信したい場合は、インスタグラム関連の項目のみにチェックを入れるなど、細かい設定を忘れないようにしましょう。
もちろんフェイスブックなど他コンテンツとの相性がよい場合は、インスタグラムに限らず、他コンテンツまで含めた配信を考えてもいいでしょう。自社のマーケティング戦略に合わせて配信先を決めましょう。
予算と掲載期間
「予算と掲載期間」では、広告の予算と掲載する期間を設定します。
掲載期間は以下の2つから選べます。
・広告セットを今日から継続的に掲載する
・開始日と終了日を設定
期間限定のキャンペーンであれば期間を設定した方がいいかもしれませんが、長期的なブランディング目的の広告であれば、
期間を決めず予算ギリギリまで配信すると最大限の効果が見込めます。
予算は少なすぎると配信数が限定される可能性もあるので、ある程度余裕を持って確保した方がいいでしょう。
流れ4:インスタ映えに欠かせない画像や動画など「広告の設定」
最後に、インスタ映えに欠かせないきれいな画像や動画などのクリエイティブをアップロードして、広告の設定を行っていきます。
広告として使う画像や動画などに
テキストと思わしき内容が20%以上入っていると、配信が規制されたり、配信されなかったりする可能性もあります。
フェイスブックでは、画像中のテキスト率などを判定する「テキストオーバーレイツール」を提供しているので、そういったツールを活用しながら配信規制に引っかからないように注意しましょう。
また広告がよくても、リンク先のLPが広告内容とずれている場合や、品質が低いと集客にはつながりません。
インスタグラム広告配信の際はリンク先のLPなどにも気を配りましょう。
まとめ
今回はインスタグラム広告の出し方や注意点についてご紹介してきました。
アクティブユーザーがどんどん増えているインスタグラムで広告を正しく活用すれば、大きなブランディング効果やコンバージョン効果が見込めるでしょう。
ただし、インスタグラム広告出稿の際は、
事前に広告で達成したい目的やペルソナ設定などを明確に行い、スムーズに出稿作業ができる準備を整えておきましょう。
また、広告クリエイティブ自体の内容や
リンク先のLP品質など細かいところにも気をつけながら、確実に効果の出るインスタグラム広告を配信するように心がけましょう。