いまやInstagramのアクティブユーザー数は3.300万人を超えており、企業アカウントの参入も増加しています。担当者のなかにはInstagramのユーザーに、どのような投稿をすればアプローチが成功するのか、頭を悩ませている方もいるでしょう。
今回はInstagramで人気を得た企業アカウントの特徴を業種別にご紹介するので、どのような投稿内容がユーザーの心を掴むのか、参考にしてみてください。
目次
飲食(レシピ):Tasty Japan(@tastyjapan)
Tasty Japanは「見て幸せ、作って楽しい」料理動画を公開しているTastyの日本版です。投稿数は約2,000件、フォロワー数は6.2百万人にも上ります。一分程度のコンパクトな調理動画がTasty Japanの投稿の特徴です。
成功理由
Tasty Japanは、つい「食べたい!」と思ってしまうような動画がユーザーの心を鷲掴みにしています。下記の投稿例をご覧ください。
このような動画でレシピ紹介をすることで価値のある情報を提供しています。また、料理を作ったユーザーが「#tastyjapan」を付けて投稿するので、情報の拡散が可能です。
料理動画は当り障りなく人気を集められるので、ユーザーにどれだけ「有益」だと思わせられるかが成功のカギといえるでしょう。
飲食(店舗):スターバックス(@starbucks_j)
スターバックスはいわずと知れた世界中で大人気のシアトル系カフェチェーンです。投稿数は1,163件、フォロワー数は2.3百万人にも上ります。新作ドリンクの紹介や、ドリンクの楽しみ方を添えたおしゃれな写真が特徴的です。
成功理由
スターバックスは通常の投稿だけでなくストーリーの機能を有効活用することで、ユーザーのエンゲージメントを高めています。
こちらは通常の投稿ですが、ストーリーでも2種類のドリンクを提示し、投稿機能でユーザーに選択を促しています。このように双方向的な投稿でユーザーのエンゲージメントを高めつつ、ユーザーの情報を集めることが可能です。
その他、ユーザーの投稿を取り上げてハイライトとして集めるなどの施策も行っています。ユーザーと企業の双方向的なコミュニケーションを生み出すことが、Instagramのバズを生み出すコツの1つといえるでしょう。
飲食(小売り):ハーゲンダッツジャパン(@haagendazs_jp)
ハーゲンダッツジャパンはいわずと知れたアイスクリームの老舗ブランドハーゲンダッツの日本版です。投稿数は1,041件、フォロワー数は223千人にも上ります。分割アートと呼ばれる数枚の写真で一枚の写真を構成する投稿を取り入れているのが特徴です。
成功理由
アカウントのホーム画面を開くと複数枚の写真が組み合わさって一枚の写真になっており、インパクトがあります。
タイムラインに表示されている限りでは普通の一枚の写真です。ただ、アカウントのホーム画面にアクセスすると、その一枚の写真は大きな写真の一部であるということがわかります。このような仕組みでホームにユーザーを誘い、インパクトを与えてフォローを促すことが成功の理由といえます。
分割アートの手法を利用するとともに一枚一枚も魅力的な写真にすることが、分割投稿の効果を最大限に活かすポイントといえるでしょう。
自動車:NISSAN(@nissan)
NISSAN はアメリカやヨーロッパなどの海外でも人気のある国内有数の大手自動車メーカーです。投稿数は4,436件、フォロワー数は5百万人にも上ります。自社産の車を最新のモデルから、往年のクラシックカーまで掲載しているのが特徴的です。
成功理由
4,000件を超える車の写真が投稿されており、車好きにはたまらないアカウントとなっています。
このように写真ごとに車種が異なるだけではなく、背景や撮影する角度も変えて撮影されています。バックの風景で季節感も伝わってくるので魅力的です。車好きの心にとことん刺さるアカウントがデザインされていることは成功の理由の1つでしょう。
風景写真は当り障りなく人気を集められます。また、主役となる被写体をユーザーの属性にどれだけ合わせられるかが成功するアカウントの基本といえます。
ゲーム:Pokémon(@pokemon)
Pokémonは全世界で世代を超えて愛され続けているゲームやメディアミックス作品を生み出している会社です。投稿数は1,483件、フォロワー数は2.9百万人にも上ります。ゲームやアニメのイラスト、グッズの写真を投稿しているのが特徴です。
成功理由
子供だけではなく、大人も「かわいい」と思ってしまうような動画や写真を投稿しており、ユーザーの心を広く掴んでいます。
こういったゲームの動画やアニメのイラストの他、キャラクターをモチーフにしたお菓子などの写真も掲載されています。どれもこれもかわいい写真ばかりで、既にゲームをプレイしているファンだけでなくInstagramユーザーのファン化をも促すことが可能です。
魅力的なキャラクターや人物を被写体として採用することで、ユーザーのファン化を促すこともInstagramを効果的に活用する戦略の1つといえるでしょう。
ファッション:ユニクロ(@uniqlo)
ユニクロは世界に展開する日本の衣料品ブランドで、アカウントは世界に向けたグローバルアカウントとなっています。投稿数は1,678件、フォロワー数は2.2百万人です。雑誌のようなシンプルかつスタイリッシュな写真がユニクロの投稿の特徴です。
成功理由
投稿しているファッションが実際のコーディネートの参考にもなるので、日常生活の役に立つアカウントとしても人気を集めています。
さらにユニクロ銀座店のアカウントは、より日本のユーザー向けの運用をしています。例えば、ユニクロをおしゃれに着こなしているユーザーのコーディネートをリポストしているのが魅力的です。ユニクロは公式に「#uniqloginza」というハッシュタグを設定している他、#ユニジョ、#ユニクロスカート族などのハッシュタグの付いた投稿もみられます。
おしゃれな写真や動画を投稿するだけでなく、日常で取り入れたくなるようなコーディネートなど、ユーザーの役に立つ情報を含めることもInstagram運用の大切なポイントといえるでしょう。
日用雑貨:無印良品(@muji_global)
無印良品は全世界に展開している品質の良い衣服、生活雑貨、食品を扱うブランドです。投稿数は1,783件、フォロワー数は1.8百万人にも上ります。自社商品を使ったレシピ動画や、雑貨の使い方を動画で投稿しているのがユニクロの投稿の特徴です。
成功理由
商品の実際の使用感が伝わってくるわかりやすい動画が、ユーザーの心をつかんでいます。
このように動画で実際に使っているところを紹介することで価値のある情報を提供しています。商品の広告となっているだけでなく、ユーザーに役立つコンテンツとなっています。購入した後のイメージができると、ユーザーも安心して購入することができます。
写真では伝わらない商品の使用感を、実際に商品を使っている動画を投稿することで補うことがInstagramで販促につなげるコツといえるでしょう。
美容:資生堂(@shiseid)
資生堂は世界中で愛されている日本の大手化粧品メーカーです。美しい生活文化の創造というミッションを掲げています。投稿数は1,678件、フォロワー数は979千人にも上ります。アート作品を中心に掲載しており、写真や絵画、イラストなどを投稿しているのが特徴です。
成功理由
化粧品を活かした、見ていてほれぼれするインスタジェニックな投稿がユーザーにうけています。
自社製品を広告するだけではないのが、資生堂のInstagramのアカウントの良さです。資生堂のスタイリッシュなイメージを崩すことなく、ブランディングすることに成功しています。芸術作品や女性の美しさに焦点を当てた写真などの並べ方にも配慮しており、全体的に統一感のあるアカウントです。
Instagramアカウントでは統一感も大切な要素です。アカウントの存在を確立するためにも、投稿するテーマは絞りブランディングに力を入れましょう。
教育:こどもチャレンジ(@kodomochallenge)
こどもチャレンジは通信教育を行うベネッセの幼児向け学習教材のことを指します。投稿数は219件、フォロワー数は26.7千人にも上ります。こどもチャレンジのキャラクター「しまじろう」やこどもたちの様子が投稿されているのが特徴です。
成功理由
教材・サービスの情報を投稿するだけではなく、実際に学習するこどもたちの様子を伝えているのがユーザーに支持される理由です。
「#しまじろう」というハッシュタグを付けたエピソードをマンガ化・リポストしており、ユーザーとの相互的なコミュニケーションも行っています。また、対象となるテーマへの投稿から入賞者を選びグッズをプレゼントするというキャンペーンも行っています。投稿は特設サイトにも掲載されるため、ユーザーにとっては嬉しいですね。
ハッシュタグを使ったリポストやキャンペーンを行うこともInstagram運用の1つの手法です。ユーザーとの相互的なコミュニケーションを取ることはファンの獲得につながります。
Instagtramで成功している企業の共通点
ここまで紹介してきた<span class=”pinkline”>Instagramで人気の企業アカウントに共通する点</span>は以下の通りです。
・インスタ映えする写真へのこだわりは勿論のことだが、ちゃんとユーザーに役立つ情報を発信している。
・アカウントの投稿に統一感を持たせて、自社の存在を明確にするとともに、ブランド価値を高めている。
・ハッシュタグをうまく活用することでユーザーを巻き込み、普段リーチしない層に情報を届かせている。
これらの特徴を取り入れることが、Instagramの企業アカウントを成功させるコツといえます。これからInstagramの企業アカウントを始める場合は、<span class=”pinkline”>成功しているアカウントの共通点を取り入れながらプロジェクトを進めていくと良いでしょう。</span>